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去年、2013年の4月から申請受付が開始されたカナダの「スタートアップビザプログラム」対象はカナダ人の雇用を増やし、世界で通用する革新的企業をカナダで始める予定の起業家。期間は5年間に限定しており、2018年までに成功例が出た場合は政府が新しく起業家向けの新移民カテゴリーを設定する予定です。それでは、詳しく見ていきましょう。
スタートアップビザとは何か?
簡単に言えば、ビジネスプランを提示して、カナダのVCや投資家が「それ支援するよ!」ってな感じで支援が確定している状態であれば誰でも永住権を取得できる、という素敵なプログラムです(細やかな申請条件もありますが少し後で説明します)。もし事業が失敗しても永住権が取り上げられる、ということは無いみたいです。カナダも結構リスクを取ってくれてるようです。カナダ移民局では年間2750件までこの申請を受け入れる、としています。試験的なプログラムなので、やはり件数が多いとは言えないかもしれないです。
なぜカナダなのか
まず、カナダ政府は「カナダでビジネスをすると以下の利点がある」と主張しています。
- 経済成長
- 安い税金とビジネスコスト
- 卓越したリサーチ力と革新力
- 生活の質の高さ
安い税金とビジネスコスト、ってのが嬉しい要素なのではないでしょうか。日本、アメリカ、カナダで法人税の実効税率(2014年度)を見比べてみるとこんな感じです(参照元)。
- 日本 – 37.0%
- アメリカ – 39.1%
- カナダ – 26.3%
結構安い。最近、福岡県が実効税率を15%に引き下げる規制緩和策を国に求める姿勢である、ってのも大変魅力的な話題となっています。余談ですが、僕は福岡が大好きです。
申請順序
申請順序は以下のようになっています(参照元)。
- 申請資格の確認
- カナダ政府へ申請
- 取得までの時間の確認(もちろんWebで出来ます)
- 申請完了次第、移住する準備
- ※
- ケベック州に限っては独自に移民条件を持っています。もしケベック州に住みたいと思っている方は、別途、CSQ(Certificat de selection du Quebec)という証明書が必要になるので、はじめにMICCに申請しなければなりません。
申請条件
金銭的サポート
起業のためのビジネスプランを、移民局指定の民間投資組織に支援してもらうことが条件になります。カナダ政府ではカテゴリーを3つに分けています。
- ベンチャーキャピタル
- エンジェル投資家および団体
- ビジネス・インキュベーター
これらの内、いずれかのサポートを受けなければなりません。この3つのカテゴリーについては更に詳しく別記事にてまとめたいと思います。あと、元々金銭的支援とか必要ないけどカナダでビジネスしたいです、って方はちょっと解決法分かんないのでごめんなさい。
語学力
フランス語又は英語で中級レベル以上であることが必須です。具体的な数値は以下。
- CELPIP
- IELTS
- TEF
Speaking 3L, Listening 3L, Writing 3L, Reading 3L
Speaking 5.0, Listening 5.0, Writing 5.0, Reading 4.0
Speaking 225, Listening 1480, Writing 225, Reading 150
カナダではTOEICは当然のこと、TOEFLが必要!ってのもほとんど聞きません。ということでIELTSが一般的かもしれません。
学歴
カレッジ(専門学校、短大)の1年間のコースを卒業、またはそれ以上の学歴があること。そして、そのコース修業成績が優良であったこと。カレッジなのでそこまで敷居が高い印象は抱きませんでした。
移民後半年分の生活費相当以上の資金があること
これは特に説明いらないと思います。
以上4点です。あと、ビジネスを行うにあたって超重要なのが「市場」なのですがこの辺もまた別の記事で書きたいと思います。
おまけ
「アメリカにはない仕組み」とタイトルに書きましたが、法案自体はあります。アメリカのスタートアップビザ法案(STEM就業法案)。これ採択されると喜ぶ人多そうなのに…現在、どうなっているのか気になります!
参考にしました
▶ If I have a start-up visa, what happens if my business fails?
▶ アメリカのスタートアップ・ビザ法案は、アジアとシリコンバレーが力を合わせる材料となるか