もっとも大事なのは言葉なんだーー「これはウェブページです。」Justin氏インタビュー

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これはウェブページです。」というサイトを覚えているでしょうか(原文はコチラ)。

ウェブデザインの本質は、言葉です。言葉は、デザインをした後に考えるものではありません。言葉はデザインの始まりであり、中心であり、主役なのです。
言葉から始めましょう。- これはウェブページです。より参照

昨年、日本でも話題になりました。著者の Justin Jackson 氏がバンクーバーと同じ BC(British Columbia)州に住んでいるということで直接お話を伺ってきました。

じんたん : まず最初にあなたの経歴を教えてください。

Justin : 1980年にエドモントンという街で生まれ、最初にコンピュータに触れたのは5歳のときでコンピュータと共に育ったよ。僕の両親は共に教師で父は学校の校長、母は数学の教師なんだ。仕事でコンピュータを扱っていて、僕に与えてくれた。コンピュータを使って家族に向けて新聞を作ったりしていたよ。

じんたん : えらいっすね…!

Justin : 笑 中学生のころ Mosaic(ウェブブラウザ) が普及し始めて、初めてインターネットにアクセスした。そして Geocities を使って自分のホームページを持って、スノーボードのマガジンを作った。世界中の人が僕のホームページに来てくれたよ。Guestbook を通じて色んな人たちとコミュニケーションを取ることが出来た。その頃の僕にとっては想像もつかない出来事の連続で毎日ワクワクしていたよ。

じんたん : なるほど。

Justin : 大学卒業後は、約8年間ほどスクールカウンセラーをやっていたんだ。そして、インターネットを通じて僕の活動を見てくれていた Gregg Oldring(CEO, Mailout Interactive)が僕にコンタクトを取ってきたんだ、一緒に働きたいって。それがきっかけで28歳の頃、転職を決めて、今は Gregg の元でプロダクトマネージャとして働いているよ。

じんたん : ありがとうございます。次の質問ですが、あなたの書いた「これはウェブページです。」が去年、世界中で話題になりました。なぜこのサイトを作ろうと思ったんですか。

Justin : だいたい月に一回、眠れない時があるんだ。その時はすごく頭の中がクリエイティブになっていて、いつもPCの前に向かうんだ。突然だけど、プログラマやデザイナなどクリエイターの人たちは基本的に価値が高いとされているよね。

じんたん : そうですね。

Justin : そこでふと文章について考えてみた。そして、こんなツイートをしてみたんだ。そうしたら少し反響があったから、思っていることを全て書き残しておこうと思ったんだ。(以下、当時のツイート)

(意訳 : ウェブサイトが未だに抱えている問題は我々が抱えているそれと同じだ。良い文章を書きつつ、一貫性のある内容を保つのは難しいということだ。)

じんたん : なぜその形式をブログではなく、一つのウェブページにしようと思ったのですか。

Justin : 僕が15歳の頃、インターネットはとてもシンプルなものだった。最低限の HTML と CSS だけでウェブページを作ることが出来た、今だってそれは変わらない。フォントの大きさや種類をわざわざ CSS に記述する必要なんてない。

誤解してほしくないのは、デザインにいろんな技術を用いることはウェブページを作る上で重要な要素の一つであることに間違いはない、ということなんだ。フラッシュを用いることだって悪いことじゃない。でも、デザインはミニマルなものであるべきだと僕は思っている。人々はシンプル、それに加えてノスタルジアを感じるデザインに心を惹かれるんだ。それを表現したかった。

じんたん : なるほど。では、文中で「ウェブデザインで最も重要なものは言葉なんだ」と書いた理由について教えてください。

Justin : 最近のウェブデザインによく見られることなんだけど「言葉」がデザインにおける優先順位の一番最後にきてしまっているんだ。「まずこんなデザインにしよう、ここにメニューを置こう、そしてこれくらいの写真をドン!と置いて…」そうじゃないんだ。会社の要になるのが CEO であることと同じように、ウェブデザインの要になるのは「言葉」なんだ。

じんたん : 最後に日本のクリエイター達に一言お願いします。

Justin : 普通に見るとバカなことかもしれないけど、日本人はそれをとてもクリエイティブに表現するよね。日本のライフシーンはとてもクリエイティブだと思うよ。

じんたん : 貴重なお話ありがとうございました!

おまけ

インタビュー後、折角なので(?)一緒にビール飲んできました。Okanagan Spring(プラム風味で超美味かった) というビールを製造している Sleeman という会社はサッポロビールの子会社ということ教えてもらい、無駄にテンションが上がりましたね…

カナダのスタートアップビザプログラムで指定されている民間投資組織一覧をまとめました。

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Original Update by Luke Worley

スタートアップビザプログラムについての記事で金銭的サポートで各指定団体等について詳しく触れていなかったので、ここでまとめておきたいと思います。それではどうぞ〜。

ベンチャーキャピタル

以下から、最低C$200,000調達する必要があります。

エンジェル投資家および団体

以下から、最低C$75,000調達する必要があります。

ビジネス・インキュベーター

最低調達額不明

って感じです。結構ありますね。最後の「ビジネス・インキュベーター」というカテゴリーは昨年、2013年の10月に追加されました。

参考にしました

Designated organizations

アメリカにもない仕組み。昨年、カナダ政府で採択された「スタートアップビザプログラム」とは。

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去年、2013年の4月から申請受付が開始されたカナダの「スタートアップビザプログラム」対象はカナダ人の雇用を増やし、世界で通用する革新的企業をカナダで始める予定の起業家。期間は5年間に限定しており、2018年までに成功例が出た場合は政府が新しく起業家向けの新移民カテゴリーを設定する予定です。それでは、詳しく見ていきましょう。

スタートアップビザとは何か?

簡単に言えば、ビジネスプランを提示して、カナダのVCや投資家が「それ支援するよ!」ってな感じで支援が確定している状態であれば誰でも永住権を取得できる、という素敵なプログラムです(細やかな申請条件もありますが少し後で説明します)。もし事業が失敗しても永住権が取り上げられる、ということは無いみたいです。カナダも結構リスクを取ってくれてるようです。カナダ移民局では年間2750件までこの申請を受け入れる、としています。試験的なプログラムなので、やはり件数が多いとは言えないかもしれないです。

なぜカナダなのか

まず、カナダ政府は「カナダでビジネスをすると以下の利点がある」と主張しています。

  • 経済成長
  • 安い税金とビジネスコスト
  • 卓越したリサーチ力と革新力
  • 生活の質の高さ

安い税金とビジネスコスト、ってのが嬉しい要素なのではないでしょうか。日本、アメリカ、カナダで法人税の実効税率(2014年度)を見比べてみるとこんな感じです(参照元)。

  • 日本 – 37.0%
  • アメリカ – 39.1%
  • カナダ – 26.3%

結構安い。最近、福岡県が実効税率を15%に引き下げる規制緩和策を国に求める姿勢である、ってのも大変魅力的な話題となっています。余談ですが、僕は福岡が大好きです。

申請順序

申請順序は以下のようになっています(参照元)。

  1. 申請資格の確認
  2. カナダ政府へ申請
  3. 取得までの時間の確認(もちろんWebで出来ます)
  4. 申請完了次第、移住する準備
ケベック州に限っては独自に移民条件を持っています。もしケベック州に住みたいと思っている方は、別途、CSQ(Certificat de selection du Quebec)という証明書が必要になるので、はじめにMICCに申請しなければなりません。

申請条件

金銭的サポート

起業のためのビジネスプランを、移民局指定の民間投資組織に支援してもらうことが条件になります。カナダ政府ではカテゴリーを3つに分けています。

  • ベンチャーキャピタル
  • エンジェル投資家および団体
  • ビジネス・インキュベーター

これらの内、いずれかのサポートを受けなければなりません。この3つのカテゴリーについては更に詳しく別記事にてまとめたいと思います。あと、元々金銭的支援とか必要ないけどカナダでビジネスしたいです、って方はちょっと解決法分かんないのでごめんなさい。

語学力

フランス語又は英語で中級レベル以上であることが必須です。具体的な数値は以下。

  • CELPIP
  • Speaking 3L, Listening 3L, Writing 3L, Reading 3L

  • IELTS
  • Speaking 5.0, Listening 5.0, Writing 5.0, Reading 4.0

  • TEF
  • Speaking 225, Listening 1480, Writing 225, Reading 150

カナダではTOEICは当然のこと、TOEFLが必要!ってのもほとんど聞きません。ということでIELTSが一般的かもしれません。

学歴

カレッジ(専門学校、短大)の1年間のコースを卒業、またはそれ以上の学歴があること。そして、そのコース修業成績が優良であったこと。カレッジなのでそこまで敷居が高い印象は抱きませんでした。

移民後半年分の生活費相当以上の資金があること

これは特に説明いらないと思います。

以上4点です。あと、ビジネスを行うにあたって超重要なのが「市場」なのですがこの辺もまた別の記事で書きたいと思います。

おまけ

「アメリカにはない仕組み」とタイトルに書きましたが、法案自体はあります。アメリカのスタートアップビザ法案(STEM就業法案)。これ採択されると喜ぶ人多そうなのに…現在、どうなっているのか気になります!

参考にしました

世界の法人税(法定実効税率)ランキング

起業家のための「スタートアップビザ」に新サブカテゴリー

If I have a start-up visa, what happens if my business fails?

Start-up visa

アメリカのスタートアップ・ビザ法案は、アジアとシリコンバレーが力を合わせる材料となるか

新規のデバイスでもパスワード不要でWifi接続を可能にする「WifiBeacon」

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バンクーバーにはエミリー・カー美術大学というカナダで一番有名な美術大学があります。ここで年に一回、卒業制作展があって先月行ってきました。見ている中で、新規のデバイスでもパスワード不要でWifi接続を可能にする「WifiBeacon」というプロダクトがいいな!と思ったので紹介します。

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名前からどんなサービスなのか想像できそうなもんですがWifiBeaconはiBeaconを使ったプロダクトです。日本だと、スマポとかAIRPOとかありますね。

プロダクトが概要をサクッと動画で見たい方はこちら、約2分半で見れます。

Wifi接続をもっと簡単に。これを置いとけば設置している場所から70m以内であれば、ゲストであってもシームレスなWifi接続が可能になります。そしてアプリ側の設定でセッション時間を制限することもできます。

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行ったことのないカフェやオフィスでゲストとして、Wifi接続のために長いパスワードを入力せずに済むし、Wifiを提供しているオーナーさんも長いパスワードをいちいち確認、もしくは覚えなくて済むので双方に良いことがある、って感じです。現在プレオーダー中と書いてありますが、フォームが設置されているだけで値段等は分からないです。単に卒業制作なのでもしかしたら発売されない可能性もありますのでご了承ください。こちらのページから見れます。

でも、これ使いたいとは言っても相手側が持ってないと意味ないので、ちょっとどうしようーって話な気もします。

制作者のErin Wormsbecker氏は卒業後、hootsuiteでフロントエンドデザイナとして働いているみたいです。

参考にしました

Wifibeacon by Erin Wormsbecker

自分の脳がどんな状態か教えてくれるウェアラブルデバイス「Muse」

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トロントに本社を構えるInteraXon社が販売している、自分の脳がどんな状態か教えてくれる「Muse」というプロダクトが結構すごそうなので調べました。僕は試したことないのでなんとも言えませんが最近、VentureBeatで「2014年、最も注目なウェアラブルデバイス」って出てたから多分すごいです。

プロダクト概要を動画でサクッと見たい方はこちら、約4分半で見れます。

超簡単に会社概要

CEOのAriel Garten氏はトロント大学を卒業し、2007年、CTOのChris Aimone氏, COOのTrevor Coleman氏らと共にInteraXon社を設立。シードラウンド(2012年9月)に120万ドル、シリーズA(2013年8月)で600万ドルの調達を実施し、今年1月にプロダクトローンチ。過去にIndiegogoで約30万ドル集めたの足したとしても、調達額がちょっと少ない印象です。今また調達中なのかな、わからん。

プロダクト内容

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これを頭に装着して、脳波をモニタリングして、得たデータをアプリで管理、です。脳波のデータはBlueToothを通じてアプリに送信されます。いつ脳が活発に活動したか、というデータがなめらかな波状のグラフ(上がActive、下がQuiet)で分かりやすく確認できます。こんな感じ。斜めでごめんなさい。

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そして、Museは蓄積されたデータを元にリラックス、その他多くの利益をもたらすべくフィードバックを作成してくれます。ユーザーはそのフィードバックをしっかり理解することによって、ストレス軽減や安定した精神状態の形成に繋がります。こちらのページから1つ299ドルで買えます、色は白と黒の2色。もちろん日本からでも購入可能です。注文後、1ヶ月半〜2ヶ月で手元に届くみたいです。すごく試してみたい。どれくらいの人が買うんだろう。

あとこれ、UPと同じくライフログツールって括りでいいのかな。UP、友達から頂いて毎日つけていますが付け心地すごく良いです。これで体調管理して痩せた人もいるみたいですね。

おまけ

こんな記事書いておいてなんですが「そもそもウェアラブルデバイスとは…?」みたいな人もいそうなので認知度を調べていると、ありました。今年4月に株式会社サイクスが実施した認知度調査によると「ウェアラブルデバイス」は3人に1人という割合で認知されている、という状況みたいです。

参考にしました

ウェアラブルデバイスに関する認知度調査 Google Glass、iWatchなど

InteraXon Raises $6M Series A Round From Horizon, A-Grade And Others For Its Brainwave-Sensing Headset

CrunchBase

Hands-on with the Muse brain sensing headband — the most important wearable of 2014 (exclusive)

Toronto’s Interaxon lands first VC deal for thought-controlled IT gear

hootsuite CEOらが手がけるアクセレーター事業「Invoke Labs」

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現在、ユーザー数900万人を突破しているSNSマネジメントツールHootsuiteのCEO Ryan Holmes氏らが手がけている「invoke Labs」というアクセレーター事業が気になったので調べました。

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運営会社であるInvokeは2005年に設立。アクセレーター事業以外にも広告事業を展開しており、クライアント先はAOL.ESPNDOVEGAPなど大手企業が多く連なっています。拠点はバンクーバー、ニューヨーク、ロサンゼルスの3箇所、本社はサイトを見る限りバンクーバーだと思います。(CrunchBaseにはニューヨークって書いてあるけど)

主要メンバーはRyan Holmes氏(CEO, hootsuite), David Tedman氏(Co-founder, hootsuite / memelabs), Dario Meli氏(Co-founder, hootsuite / Quietly), Geoff Entress氏(Pertner, Voyager Capital)の4人。

彼らは自らを「business catalyst」だと称しています。business catalystってなんだ。とりあえずcatalystの意味ググったら「促進の働きをするもの・相手に刺激を与える人」という意味でした。Invokeのブログを見るとbusiness catalystについての説明が載っています。冒頭を簡単に意訳すると。

私たちは従来のアクセレーターの型に当てはまるものではないので、catalystという表現を選んだ。従来からあるモデルの良い要素と実践的なノウハウを織り交ぜている。
- Lab Notebookより参照

とありました。

彼らは3つのアプローチから起業家を支援しています。

  • A FOCUS ON EXECUTION(実践重視)
  • INVESTING IN PEOPLE(人に投資する)
  • NO APPLICATION DEADLINES, OR GRADUATION DATES(期限を定めない)

期間を定めない、というのはあまり聞かない…というかすごいな。あと契約の際、どれくらい株式を取得しているのか少し気になるところであります。invokeのモデルは僕が知っている限り、BEENOSの「Startup Studio」というプログラムが一番近いのでは、と思います。知らないだけで他にも似ているモデルがあるかもしれません。

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ポートフォリオを見ると現在、5つのサービスが Invoke の支援を受けてることが分かります。Hootsuite をはじめ、右上に角帽のマークがついているサービスはおそらく支援の手から離れて運営を行なっているという意味です。また別途、Invoke出身(もしくは支援を受けている最中)のサービスについて調べた記事を書こうと思います。それでは!